2014年10月紋別探鳥(10月27日〜30日)

                                                                                    今回の遠征で見られた鳥リスト

                                                         鳥の写真(10月27日)    鳥の写真(10月28日)

                                 鳥の写真(10月29日)    鳥の写真(10月30日)   

      

 冬到来間近の紋別に行ってきました。以前のようにフリータイムの温泉ツアーでの鳥見です。 紋別はオホーツクに面する町で、周辺にはいくつかの探鳥地があります。しかし、探鳥地は夏を主にしているところです。今の時期はどうなのか分かりません。駄目元で多少鳥が見れればと考えていました。いずれ夏には来ようと思っていました。その下見の意味もありました。     

   一日目(10月27日)

  羽田10時50分出発で、紋別空港を目指します。雲がかかっていて視界は良くありません。紋別空港の視界不良の場合は千歳に行くとの事前説明がありました。しかし、無事に紋別空港に着きました。そして、バスに乗り宿泊場所の紋別プリンスホテルに向かいます。空は曇っていて、小雨もぱらついています。 

 ホテルにはすぐにチェックインできました。出かける準備をしてホテルを出ます。その頃になると、雨が少し強まってきました。それほどでもないのですが、傘なしでは少し厳しい状況です。目的地の紋別森林公園までは徒歩で20分程度です。風も少し冷たいです。上り坂もあり、どうにか公園に到着しました。

  公園の入り口近くの池があります。マガモが7羽いました。しかし、それ以外は鳥の気配はありません。しばらく東屋で雨宿りをします。間もなく、雨が少し落ち着いてきたので、出ることにします。カワラヒワをやっと見つけました。  

 また足元から飛び出した鳥がいました。様子からヤマシギではないかと思われますが、確定できませんでした。(この鳥はもう一度姿を見せましたが、すぐに姿をかくしてしまいました。) 

 間もなくカラ類の鳴き声を聞くことができました。それに合わせてアカゲラも見ることができました。カラ類はハシブトガラ、ヒガラ、ゴジュウカラなどです。これらの鳥に付き合ってもらい、初日の鳥見は終了いたしました。あまり幸先が良いとは思えませんでしたが、明日以降に期待しようと思いました。

森林林公園の紅葉です。

         二日目(10月28日)

  二日目からはレンタカーを借りました。天気予報では、午前中は天気が持つようです。最初に市内にある紋別公園に行ってみます。流氷展望台から、オホーツク海が良く見えました。しかし、ここでは鳥はあまり見ることができませんでした。カラ類が少しいたのと、アリスイらしい鳴き声、そして、今の時期珍しいツバメが見られた程度でした。  次に、昨日の森林公園にもう一度行きました。
   カラ類がいました。またこのほか、アカゲラ、コゲラ、キバシリも観察できました。しかし、昨日とあまり変わり映えがしないので、コムケ湖に行くことにしました。  

 最初にコムケキャンプ場に寄りました。公園の落ち葉を清掃している人以外は誰もいません。夏はマキノセンニュウなどいろいろな鳥が観察され、人も大勢来るようです。しかし、シーズンを外れると閑散とするようです。
   湖畔にはオオハクチョウが見られます。海沿いに延びる道を進みます。風が少し強く、車外に出ると寒さがきついです。

  最初に見られたのは、海岸にいたカモメの群れです。ほとんどがウミネコでした。海の沖合にはシノリガモが見られました。その近くには大きな群れの鳥が見られました。ウミアイサです。50〜60羽程度います。

 そして、その近くにはいろいろ鳥が見られました。アビ類と思われる鳥がいました。全部で4羽です。後で写真で確認したところでは、アビと思われます。

  また、ウミアイサの手前に単独で、少し小さめの鳥が確認出来ました。嘴がオレンジ色です。ウミスズメの類です。この鳥は、後できたコムケの会の人の話で、ウトウということが分かりました。ウトウは初見の鳥でした。近くでアビ、ウトウが見られとさすが北海道と感じました。

羅臼岳

 湖側にもカモ類等が見られました。ミコアイサが確認出来ました。湖と海の間の道を進みながら鳥見をします。両側にはハマナスがいっぱい見られます。南側はるか遠方には知床半島を見ることができました。少し高い山が羅臼岳です。湖側で観察できたのは、スズガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、マガモなどです。タンチョウは昨日まではいたとのことでしたが、今日は観察できませんでした。また、アオサギがアシ原で風をよけながらいるのを確認出来ました。40羽前後いると思われました。

  湖を回ってキャンプ場に戻り、車内で食事をします。外は風が冷たく、車の有難さがわかりました。

  食後はシブノツナイ湖に出かけます。コムケの会の方は鳥はあまりいないと言っておられました。しかし、どんな場所かも、知りたいので、あえて向かいました。上空をオオハクチョウが飛びます。湖と海の間の道を進みます。海側の小高い場所にオジロワシがいました。2羽確認出来ました。近いところまで寄ることができました。
  湖の方にはオオハクチョウやカモ類がいましたが、遠方で詳細は分かりませんでした。道は途中で、細くなっていたため、そこで引き返しました。

 続いて、紋別方面に戻り、コムケ原生花園に向かいます。コムケ原生花園には、鳥はいませんでした。海岸をのぞくとハマシギの群れがいました。夏羽が残っている鳥もいました。えさ採りに夢中でどんどん近付いてくれました。普段、普通に見れる鳥ですが、新鮮な気持ちで見ることができいました。 だんだん暗くなり、最後に紋別の漁港に寄りましたが、カモメ程度しか確認できませんでした。

 二日目は時々小雨が降る寒い一日でしたが、ウトウを見ることができ、良かったと思います。草原から時々飛びだす鳥がいました。ホオジロ系だと推察しましたが、どういう種か確認できませんでした。

      三日目(10月29日)

 今日は、北に向かいます。オムサロ原生花園、沙留漁港を見ながら、日の出岬あたりまで行ければと考え、8時に出発しました。天気は雨の心配はないようですが、すっきり晴れる様子はありません。  オムサロ原生花園は、人はいませんでした。鳥もほとんどいません、ヒタキ系と思われる鳥の鳴き声がしましたが、姿を確認できませんでした。道路を挟んだ小さな林にはカラ類がいましたが、姿を見るのがやっとでした。 

 原生花園の近くにある遺跡公園方面に行くことにしました。車で向かう途中、小さな木から鳥が飛び、下に降りました。確認するため、車を止め、そばに寄ってみます。しかし、その鳥はスズメでした。

   がっかりしましたが、近くで鳥の鳴き声がします。ヒヨドリ大の鳥が飛びます。少し離れた樹にとまりました。良く見るとヤマゲラのようです。遠くのため、証拠写真となりました。

 ヤマゲラが飛びだした林では、いろいろ、鳥影が見えます。アカゲラカラ類のようです。これらの鳥を追いかけているとき、コゲラ大の鳥が見えました。良く見ると頭が赤いのが確認出来ます。コアカゲラです。初めての鳥です。

  以前、この鳥を見たいがため、何箇所か出かけたことがありますが、しかし、目的は達成できませんでした。今回は、見ることができないだろうと最初からあきらめていましたが、思いがけずこの鳥にこんな場所で出会えました。

 鳥見のポイントになっているところではありません。北海道はいたる所が鳥見のポイントであるといっても過言ではないのかもしれません。

ハマナスの花が残っていました。

 コアカゲラに気を良くして、次に進みます。道路はオホーツク海に沿って進みます。途中で海を見る場所がありそこに車を止めます。シノリガモが確認出来ました。オスを6羽見ることができました。関東近辺でも見ることができますが、今季きれいなオスは初めてです。 次に沙留漁港に向かいます。ここでは、港の中にシノリガモのオスが1羽見ることができました。近くで見るのは久しぶりでした。

  昼食は興部の道の駅で食べました。食後は、興部公園に行きました。特にポイントではないようですが、道沿いにある公園ということでのぞいてみることにしました。最初に見たのはミヤマカケスです。今回初めて見ることができました。いつものように警戒心が強く、すぐに飛ばれてしまいました。コンコン、音がします。オオアカゲラです。同じ場所にずっといてくれたのですが、前に枝や葉がじゃまして、なかなかうまく撮れません。しかし、間もなく、表の方に出てくれました。去年、糠平で出会って以来の再会です。やはり大きな鳥です。オオアカゲラは2羽いました。他に、シメカラ類もいました。北海道の鳥の濃さをここでも感じました。

 日の出岬は、今日の最後の場所です。風が強く、外に出るのはつらいものがありました。確認できたのは、シノリガモ、ヒメウなどです。寒いので、早々に車に引き揚げました。岬の近くでは虹を見ることができました。

 以上で今日の予定を消化しました。少しずつ暗くなってきました。小雨も降ってきました。このまま紋別に帰ることにしました。 

 今日は、コアカゲラに続いて、オオアカゲラも見ることができ、他にヤマゲラ、アカゲラもゲットできました。キツツキづくしの一日でしたでした。こんな日もあるのかと自分でもびっくりでした。

      四日目(10月30日)

 今日は最終日となります。ホテルから空港に向かうバスの出発時間が12時4分なので11時頃まで鳥見ができます。森林公園に出かけました。今日は晴れで気温は上がりそうです。

  ホテルから、公園まで歩きます。少し疲れが出たのか、公園までの登りは少しきついです。公園までの道路に植わった街路樹にナナカマドがあります。実がびっしりなっています。この実を食べる鳥はあまりいないようです。どこにでも木の実があり、鳥は道路の実までは食べないのでしょう。紅葉と重なり、ちょうど見ごろです。

  入口から池に対して前回とは反対回りで行くことにします。すると、今まで見ていない場所があることが分かりました。鳥の鳴き声も聞こえます。ゴジュウカラ、ヒガラ、ハシブトガラなどがいました。他にカワラヒワ、カシラダカ、シメなどがいました。天気が良いせいかもしれませんが、色々な鳥を見ることができました。

 池にはマガモが以前のように見ることができました。

 

ナナカマド

 いつものポイントに行きますが、今日は鳥の姿が見ることができません。どこに行ってしまったのでしょうか。カラ類は入口付近に移ったのかもしれません。

 今日はバイパスの向こう側にまで行きました。しかし、鳥は確認できませんでした。時間が大分経過したので、そろそろ引き上げようと、池の方面に向かいました。付近には、ゴジュウカラがいました。そして、上空にオジロワシが見つかりました。2羽いました。オジロワシをを見ていると、そのそばをオオワシが飛んでくれました。もう、この時期にオオワシが来ていることがわかりました。 最終日は、時間がなく、あまり鳥は見れませんでした。しかし、オオワシとオジロワシで有終の美を飾ることができました。

  今回の鳥見には、時期的にあまり大きな期待を持っていなかったのですが、コアカゲラやウトウなど初見の鳥に出会え、オオアカゲラなどにも会えました。全般的には期待以上の成果を上げることができました。

 今回感じたことは、どこに行ってもいろいろな鳥がいる北海道の自然の奥深さでした。また、機会があれば行ってみようと思いました。