2011年舳倉遠征(5月4日〜6日)

                                                                                    今回の遠征で見られた鳥リスト

                                                         鳥の写真(その1)    鳥の写真(その2)

                                            鳥の写真(その3)    鳥の写真(その4)                      

  2011年5月4日〜6日に舳倉島に行ってきました。私にとって宿泊を伴う初めての遠征になります。
 地元の5人の鳥仲間と一緒に行ってきました。地元の鳥見の人たちは毎年GWに行くことが慣例になっています。今回私も日程調整ができ、行けるようになりました。総勢6人の団体旅行となりました。メンバーはカメラマンが4人、ウォッチャーが2人です。

 出発は5月3日の21時です。Udさんの車に乗って葛西を出発しました。輪島の到着予定は翌日の5時です。8時間の長旅です。運転はUdさんが全部やってくれました。途中さしたる渋滞にもあわず、ほぼ予定通り輪島に着くことができました。

 天候は良好で、船の出航も可能ではないかと思われます。運転手のUdさん、助手のSkさんは車中で仮眠をとることになり、他のメンバーは輪島港周辺の公園などを散歩することになりました。これも毎年同じようです。

       輪島周辺の鳥見

  港の上空にはミサゴトビが飛んでいます。ウミネコなどのカモメ類も見ることができます。少し行くとイソヒヨドリきれいな声でさえずっています。毎年行くというコースを進みます。しかし、前年まで会った草地が舗装されていて、鳥が見つかりません。少し残されていた草地にコチドリツグミなどがいました。少し歩いて、墓地周辺の公園に行くことにしました。

 公園の入り口を探しているうちに、公園の大きな樹の頂上付近に2羽の鳥が観察できます。ウォッチャーのHrさんがレンジャクだと叫びました。双眼鏡で確認したところヒレンジャクだと分かりました。しかし写真は光の条件が悪く、うまく撮れませんでした。

   公園ではさしたる珍しい鳥を見ることができませんでした。朝市をのぞきながら船着き場に戻りました。船は予定通り出そうだという話を聞きました。出航は9時です。重い荷物を船のそばにまで運び、船が出るのを待ちます。

   船は予定通り出航しました。港を出ても思ったいたほど揺れはありません。べた凪に近い状況です。しかし、沖に出るにつれ、揺れが少しずつましてきました。最初は上の甲板に出て海鳥を撮影するつもりでしたが、少し難しそうなのでやめることにしました。鳥もカモメ類と
ミズナギドリぐらいしか見えず、数もあまり多くありませんでした。

   舳倉島に着く頃には波はかなり高くなり、船は時々大きく揺れました。それでも予定通り10時半には舳倉島に着くことができました。

      舳倉島初日

 島に着き、宿までの途中の道でカメラマンが集まっています.何が出ているのか気になることろですが、まずは準備です。宿泊場所「つかさ」は港からわずかのところにありました。

   急いで機材をセットし、すぐに撮影に出ました。「つかさ」の前ではアトリカワラヒワマヒワが集まっています。その群れに混じって、シベリアアオジシロハラホオジロがいるのを見つけたのもHrさんでした。いきなり初見の鳥2種類にめぐりあえました。初日はグループ全体で一緒に行くことにしました。近くの草地では長旅の疲れからか、あまり飛べないセンダイムシクイがいます。こういう光景は良く見られるそうです。

 学校の校庭に行ってみます。カメラマンが集まっています。マミジロキビタキがいます。少し若い個体ですが、きれいな姿を見ることができます。別の場所には成鳥もいるという話を聞きました。この鳥は舳倉島でもしょっちゅう見ることができる鳥ではないそうです。もちろん私にとって初めての鳥です。間近で見たマミジロキビタキは想像以上にきれいな鳥でした。

 続いて向かったのは水場です。しかし、ここにはアトリカワラヒワなどしかいなく、少し期待外れでした。

 水場を見終わり、次に向かいます。トイレの先に進みます。この道は以前舗装されていなかったようで、舗装後はだいぶ環境が変わってしまったという話を同行者から聞きました。島にずっと住んでいる人から見ると、利便性を高めるために必要な道路なのですが、島にめったにしか訪れない鳥見人から見ると舗装は歓迎されません。各地の自然保護問題は、多かれ少なかれこの問題に直面していると思われます。

 道の両側からは、ルリビタキアオジシベリアアオジなどが顔を出します。NTT鉄塔付近ではオオルリのオス、メスが観察できました。

 さらに進んで海岸に向かうとその少し手前で、マミジロキビタキが現れました。こちらも少し若い個体ですが、色がきれいで鑑賞するには十分です。さらに進んで海岸に出ますと、海岸の石の上でキマユホオジロを発見することができました。眉の黄色が少し薄いのでメスのようです。オスもいるという話を聞きましたが、見つけることができませんでした。

 付近にいた、親切な人から竜神池にツメナガセキレイなど色々な鳥がいるという話を聞きました。後で行こうと思っていると、ヤマショウビン情報が流れてきました。海岸で飛んだ姿を見た人がいるようです。急いでそちらに移動します。人が各所から集まりだしました。しかしヤマショウビンは結局、見つかりませんでした。

 ついでに竜神池に寄ることにしました。池の水面の上をツバメが何羽か飛んでいます。腰付近の白さが目立つツバメがニシイワツバメだそうです。カメラマンのレンズがほとんどその鳥に向かっています。
  しかし、動きが早く、鳥をフレームに入れるのが精一杯です。ピントなどとても合わせられない状況です。それでもピンアマの写真が何枚か撮れ、満足することにしました。一緒に飛ぶツバメの中に、腰が赤いツバメが見られました。コシアカツバメです。これも初見の鳥です。池の周りにはキセキレイがいます。そして、足の黒い黄色いセキレイを見つけました。ツメナガセキレイです。葛西臨海公園で以前、一生懸命探した鳥です。ここでは簡単に見つけることができました。

 「つかさ」の北側でコマドリ等が見られと聞き、そちらに向かいます。最初に、シマゴマが見つかりました。少し地味な鳥ですが、胸の模様がきれいです。コマドリはメスしか見られないという話で、あきらめて翌日に期待することにしました。時近くになりそろそろ引き上げることにしました。「つかさ」の前の草地で、何人かカメラマンがいます。コホオアカが見つかりました。これも、初めての鳥でした。

 初日早々、初見の鳥を種類見つけることができました。同行者から運が良いといわれました。

 

     舳倉島二日目

 早朝から起き、食事前の鳥見に出かけました。時過ぎに出発しました。

 「つかさ」前の草地ではコホオアカが昨日同様見られました。船着場の広場ではハチジョウツグミツグミに混じっています。きれいな色の個体です。隣の草地には、疲れたノビタキが羽を休めていました。少ししか飛ぶことができません。相当疲れているようでした。

 水場にはシロハラホオジロが見られました。
  次に、昨日見つけられなかったキマユホオジロのオスを探しに、海岸に向かいます。オスはメスと一緒にいました。しかし、落ち着きがありません。そのうち、人が通り、遠くに飛んでしまいました。しばらく、その付近で待っていると、同行のFkさんがヤマショウビンを見つけました。みんなで、付近を捜しますが見つかりません。朝食までの時間があまりなく、急いで戻ることにしました。校庭の前ではニュウナイスズメが電線にとまっているのを見ることができました。「つかさ」では今朝、ヤマショウビンが近くにいたという話を聞きました。自転車にとまったそうです。

  食事を早々に取り、出発です。竜神池に行ってみます。ニシイワツバメは、早朝にはいなかったようですが、着いた頃には昨日同様飛んでいます。昨日よりは、飛行速度が少し遅い感じがします。悪戦苦闘しましたが、どうにか飛翔姿をとることができました。そして、何より幸運なことに岩の上にとまってくれました。少し遠かったのですが、写真に撮れました。コシアカツバメも昨日より良い写真が撮れました。また、遠くでありましたが、ムネアカタヒバリマミジロツメナガセキレイも見ることができました。また、きれいなセイタカシギ羽この場所にいました。昨日のツメナガセキレイも少し近くに寄ってくれました。

 続いて昨日見られなったマミジロキビタキの成鳥のポイントに向かいます。ここでは、オオルリのメスと縄張りが重なっているようで、両者がバトルをしています。分はオオルリにあり、マミジロキビタキは遠慮がちに出てきます。
  しばらくマミジロキビタキに楽しませてもらい、コマドリのポイントに向かいます。昨日と違い、オスが姿を現しているようです。カメラマンもあまりいないと聞いたので、歩を急ぎます。コマドリはすぐに姿を現しました。カメラマンは私一人です。こんなことは東京では考えられません。次に、シマゴマのポイントに寄ります。シマゴマは今日もすぐに姿を見せてくれました。ここも私一人でした。

 次にまた場所を変えます。カラアカハラをHrさんが見つけたというので、そこで待つことにしましたが、なかなか出てきません。しばらくすると、ノゴマが水浴びに来たという情報ももらいます。しかし、水場には現れませんでした。

 そして今度はHrさんが走ってきます。ヤマショウビンを見つけたとのことです。小さなコンパクトカメラで写真も撮ったとのことです。トイレ付近の松の樹にとまっていたという話でした。その付近を捜しますが、見つけることができませんでした。

 水場ではキマユホオジロのオスが現れました。メスより眉斑の黄色がきれいです。今朝はうまくいきませんでしたが、今度は写真に収めることができました。そして、水際でシロハラホオジロとバトルをする場面とも遭遇しました。

 4時近くになり、皆は引き上げはじめました。私は、少し粘ることにしました。すると、クロツグミが水浴びに現れました。クロツグミの姿をゆっくり見ることは初めてです。今日も昨日の運が残っているようです。NTTの鉄塔付近では、若いキビタキのオスにも出会えました。最初ムギマキの若と思いましたが、宿に帰って確認したらキビタキの若でした。

 最後に「つかさ」に帰る途中の人家の庭先でミヤマホオジロのペアを見ることができました。

今日も初見の鳥を増やすことができました。

 

    舳倉島三日目

 今日も早朝から鳥見です。二日間の疲れが出始め、起きるのもつらいのですが、珍鳥がまた出るかもしれません。頑張って出発しました。しかし、特に目新しい鳥は見ることはできませんでした。水場ではクロジキマユホオジロシロハラホオジロが代わる代わる出てくれました。

 朝食後も水場等を回ることにしました。海岸では、ミヤマカラスの群れが見つけられました。ほかにコサメビタキサメビタキが見られました。

 今日はあまり成果が上がりません。運が落ちてきたのかもしれません。昼過ぎに、校庭で休んでいると、明日の出航は厳しいという情報が入ってきました。明後日はさらに厳しいというとのことです。結局、日程を一日早め、今日帰ることにしました。

 帰りの船は予定を早めて帰る人で、行きより混んでいました。途中、船上からは、アカエリヒレアシシギクロサギなどが見られました。カメラを出していれば写真は可能であったかもしれません。少し後悔しました。

  輪島で一泊してからゆっくり帰ることにしました。朝市でおいしそうな干物を買うことができました。

 

   初めての遠征でしたが、十分楽しむことができました。成果も大いに上げることができました。

 

 これも、色々鳥を見つけてくれたウォッチャーのHrさん、Fkさん、初めての場所で詳しいポイントを教えてくれたKwさん、Skさん、往復の長時間一人で運転をしてくれたUdさんのおかげだと考えています。

  皆さんに厚く、感謝申しあげます。