2014年3月北海道糠平温泉遠征(3月22日〜25日)
糠平温泉にまた出かけました。昨年の10月に行って以来半年ぶりの訪問です。今回も、団体旅行に同行して、フリータイムを利用して鳥見をしようという企画です。 しかし、行ってみてびっくり。十勝帯広空港で宿泊先の方の出迎えを受けましたが、メンバーは私一人だということです。 行く道々では運転する方との話が弾み、いろいろな話が聞けました。特に熊情報は興味がありました。今の時期はまだ冬眠中だということのようです。しかし、後日知ったのですが、北海道の一部の地域では冬眠明けの熊が現れたそうです。 糠平周辺にはもちろん熊はいるのですが、目撃情報はないようです。しかし、熊の糞はいたるところで見られるようで、地元の人でもそのたびに注意するそうです。熊鈴が大きな効果があるようです。 糠平温泉は釣りで有名なところのようです。シーズンになると釣り客がだいぶ来るようです。またスキー場は全国的にはあまり有名ではないようですが、ニセコや富良野などよりは雪質は良いので、うまくPRできないかと考えているようです。 空港から2時間弱の行程で、現地に着きました。途中の道路にはほとんど雪はありませんでした。しかし、ホテル前の公園は雪に全面覆われ、幹線以外の道は積雪が残っていました。ホテルの入り口にはスキー客が歩いていました。ホテルに着いたのは3時少し前、荷物を置いて、さっそく出かけることにしました。 一日目(3月22日)時間があまりないので、園地方面に行くことにします。湖畔近くではカラ類の混群に出会えました。キバシリ、シマエナガ、ハシブトカラ、ゴジュウカラ、シジュウカラ、コゲラがいました。この中に今回の目標の一つ、コアカゲラを探しましたが、見つかりません。このほかアカゲラなども見ることができました。 前回よりはアカゲラの数は多いようです。シマエナガの写真をしっかりとることも今回の目標になっていましたが、残念ながら最初はうまくいきませんでした。 キャンプ場付近も見、自然館裏の除雪してある道に入ります。ここでも、アカゲラを見ることができました。しかしあまりたいした成果が上げられず、人家の集まっている方面に移動しました。そこで「キョ、キョ」という鳴き声がしました。最初アカゲラかなと思いましたが、樹にとまっている個体は、アカゲラより一回り大きく、背中に逆ハの字の白斑がありません。オオアカゲラです。初めての出会いです。しかも、10メートル程度の至近距離。人は私一人なので鳥は全然警戒していません。しばらく付き合ってもらいました。幸運でした。しかし、撮影中に日が陰ってきて、手袋をしていても手がかじかむほどでした。 幸先がよかったです。文化会館前ではシマエナガの群れにまた出会いました。鳥が移動をするたび、そのあとを追います。最後はホテル前まで来ていました。空から小雪が降ってきました。暗くなってしまったのですが、小雪舞う中のシマエナガの撮影ができました。 5時過ぎにはホテルに戻り、その後はかけ流しの温泉で、ゆっくり温まることができました。 二日目(3月23日) 朝から快晴でした。昨日と同じコースを進みます。カラ類、ここでおなじみのトビも姿見せてくれました。カラ類のなかにはヒガラも姿を見せてくれました。またミヤマカケスが雪上にいる姿を写真に収めることもできました。その後は大雪につながる林道方面に向かうことにしました。 この道は前回も訪れたところで、前回は熊の糞を見つけ、あわてて引き返した場所です。博物館脇の散策路が雪で行けないため、国道を通って向かうことにしました。途中。国道わきの木々にもカラ類が顔を出します。林道は先に水道施設があるため、除雪がされています。林道周辺の林を見ながら進みます。林道にはシカの足跡を見ることができます。鳥は、カラ類、カケスなどであまり成果が上がりませんでした。途中シカの鳴き声が聞こえました。以前はエゾライチョウなども見られたようですが、この日はだめでした。また、戻ります。コアカゲラを探しますが、見つかるのは、コゲラばかりです。1月前に観察されたイスカも探しますが、見つけることができませんでした。しかし、シマエナガを何回も見ることができました。過去3回の北海道行きでシマエナガをゆっくり見ることがほとんどできなったのですが、今回は頻繁に見ることができます。写真撮影の機会はずっと増えました。その割にはあまりよい写真は撮れませんでした。撮影技術の問題なのかもしれません。 結局この日は天気には恵まれたのですが、鳥は普通の鳥ばかりでした。いろいろ歩き回り歩数計のカウントは20,000を超えていました。 この日も温泉で、ゆっくり体をいやすことができました。翌日には疲れが残らないはずです。 三日目(3月24日)この日も天気は良好です。気温もだいぶ上がりそうです。屋根に積もっていた雪が溶けだしています。 いつものコースを歩きます。カラ類を何回も見つけますが、コアカゲラは見ることができません。 この日の発見は、ツグミのさえずりでした。樹の上の方でさえずりが聞こえますが、なかなか鳥の姿が見えず、何回も双眼鏡を見たのですがわかりませんでした。しかし、ある時運よくその姿を見ることができました。ツグミだったのです。地元などでも「クィッ、クィッ」という鳴き声は良く聞くのですが、このようなさえずりは聞いたことがありませんでした。新しい発見があると嬉しいものです。それも他の方の助けを借りずにできるということは喜びは倍増します。 この日の成果はカラ類、シマエナガ、アカハラなどでした。ここでは見慣れた鳥になってしまいましたが、いろいろな状況下で、写真撮影をするという機会があり、この地ならではの楽しみを味わうことができました。 ホテルに帰った後は、温泉はいつものコースでしたが、ここでの最後の夜になるので、少しアルコールを普段より多く飲みました。 四日目3月25日)今日の出発は10時ですので、朝食を8時半にして、6時過ぎから朝食までの時間に鳥見をしました。観察できた鳥はいつもと同じでしたが、きれいな順光でシマエナガを撮ることができました。 今回来てみて感じたことは、鳥の種類は少なかったのですが、鳥の密度は前回より高かったと思います。目標のコアカゲラ、イスカは空振りになりましたが、シマエナガが撮影できたこと、そしてオオアカゲラに出会えたことで、十分満足ができた鳥見ツアーになりました。来月あたりになれば雪が解け、今回は入れなかったポイントにも入れるし、鳥相も変わるので、もっと成果が上がるのではないかなどと考えながら、帰りの飛行機に乗りました。 |