2018年5月飛島遠征(5月15日〜20日)

                                                                                    今回の遠征で見られた鳥リスト               

                                                         鳥の写真(5月15日)    鳥の写真(5月16日)    鳥の写真(5月17日) 

                            鳥の写真(5月18日)    鳥の写真(5月19日)    鳥の写真(5月20日)             

  

  久しぶりの飛島です。今回は車ではなく、行きは夜行バス、帰りは電車です。同行者はMtさん。昨年舳倉でご一緒した方です。 

  夜行バスは、10時過ぎに東京駅から乗りました。熟睡はできませんでしたが、車で運転するよりは楽でした。早朝6時半に、酒田港に着きました。7時に食堂が開くのを待ちました。おいしい刺身を食べました。    

  初日(5月15日) 

  風はほとんど吹いていなく、波も見受けられません。船は予定通り9時半に出航しました。航路には鳥がほとんどいませんでした。10時半少し過ぎに飛島に到着しました。 

 飛島の港では「中央旅館」の奥さんが迎えてくれました。2016年にもこちらで泊まりました。ここを常連としていたTdさんが去年病に倒れ、この旅館で会うことができません。残念なことです。同行のMtさんはここの顔なじみです。

 この時期いつもここに来ているYzさんに連絡をとって様子を聞きます。鳥は7日以降よく出ていたようですが、ここ数日は抜ける鳥が多く、現在はあまりパッとしないという話でした。今日島を引き上げるということでした。入れ違いになります。

 島内の移動に使う自転車を確保しようと駐輪場に向かいますが、自転車は残っていません。今日帰るYzさんが使っている自転車を引き継ぐことになりました。荷物を旅館に置き出発しました。まず校庭に向かいます。たいした鳥はいませんでした。ホオジロシベリアアオジでした。続いて巨木の森に向かいます。ここにはムシクイ類が多数いました。まず見られたのはエゾムシクイと思っていたら、鳴き声が違います。一昨年平島で見たウスリームシクイです。Yzさんからウスリームシクイが多数いたという話を聞いていましたが、出てくれました。次いでキマユムシクイも見つかりました。こちらもきれいな声でさえずってくれました。まずまずのスタートでした。ここで、平島でも会ったKwさんに会うことができましたヤツガシラがいるという話も聞きましたが、鳥が少なくなってきたとのことでした。

 ヘリポートに向かいます。ここにはなにもいませんでした。近くの畑にサンショウクイがいましたが、顔を後ろに向けた姿しか撮れませんでした。ドコモの畑のほうに向うと中央旅館のご主人がカメラを構えています。マミジロキビタキがいるようです。少し若い個体でしたが、頻繁に顔を出してくれました。2011年以来の出会いでした。ここで、秋ヶ瀬のMoさんに会うことができました。法木の畑方面に行きましたが、収穫はありませんでした。突き当りのポイントにトイレが新しくできていました。後で聞いた話では多額の金を投資した割には評判はいまいちだそうです。

 四谷ダムに向かいます。ここではコサメビタキを見ることができました。ここでは平島や硫黄島クルーズでお会いしたTkさんに会うことができました。春と秋にSkさんとともに数週間ここに滞在しています。この場所にはチフチャフもいたようですが、見ることができませんでした。またここにいたというヤツガシラも見ることができませんでした。

  その後、三の畑、二の畑に向かいました。成果はありませんでした。唯一、二の畑にきれいなアマサギチュウサギがいました。また、その先の一の畑でホオアカを見ることができました。海水浴場そばのハヤブサは営巣をしていて、時々雛も顔を出すと聞きましたが、この日は見ることができませんでした。

  今日はスタートは良かったのですが、その後はパッとしませんでした。明日は天気が良くなりそうでさらに鳥は抜けそうです。

 夜の食事をしながらTdさんのことで宿のご主人夫婦と話をしました。この島では有名人であったTdさんです。その姿がこの地で見ることができないと思うと一抹の寂しさを感じました。

 

   1日目 (5月16日) 

 朝早く出かけました。しかし、成果なしです。ホオジロがヘリポート脇の畑にいました。きれいな個体でさえずっていました。巨木の森のムシクイ類は全然姿がありませんでした。抜けてしまったようです。

 食事後は、昨日とは逆の反時計回りに島を回ることにしました。海水浴場そばの崖のハヤブサは親の姿を確認できました。一の畑、二の畑には鳥がほとんどいませんでした。 三の畑もダメでした。四谷ダムも昨日頻繁に現れたコサメビタキの姿はありませんでした。途中、Kwさんや、秋ヶ瀬のMoさんにも会いましたが、鳥がいないとぼやいていました。明日の船が欠航しそうなので、今日帰るということでした。 

 畑グランド手前のわき道を入ることにしました。小物忌神社の案内がありました。神社の近くに行くと、大きな声で鳴いている鳥がいました。声は聞こえるのですが姿が見えません。もしかしたら、コウライウグイスではないかと、わくわくしながら鳥を探しました。しかし、鳥を見つけることができませんでした。声をレコーダーで録音し、後でTkさんにそれを聞いてもらったところ、やはりコウライウグイスではないかとのことでした。ネットでも調べてみると、同じ鳴き声が出てきました。コウライウグイスの声は猫のような鳴き声と記憶していたのですが、いろいろな声で鳴くようです。鳥の姿は見ることができなかったのですが、大きな成果でした。途中の畑付近ではシベリアアオジコサメビタキがいました。

 二の畑ではアマサギチュウサギが相変わらずいました。またノビタキのメスも見ることができましたが、他はダメでした。後で移動した後、二の畑ではブッポウソウが出たと聞きましたが、運がなかったようです。ヘリポート付近ではキビタキのメスがいました、また巨木の森ではキビタキの雄も見ることができました。

 土砂捨て場の入り口付近ではマヒワがいました。またイスカが松の木にいましたが、すぐに飛んでしまいました。

 天気が良く鳥がどんどん抜けていき、新たに入ってくる鳥はあまりいないようでした。明日は天気が崩れそうなので、その後新たな鳥が入ることを期待しながら宿に帰りました。明日の船が欠航しそうだということで、10人いた宿泊者が4人に減っていました。

   

   3日目(5月17日)

 朝から小雨が降っていました。そして霧がかかっていました。朝から出かけましたが鳥見には大変厳しいものがありました。校庭ではホオジロハクセキレイを見ることができましたが他では鳥は見られませんでした。

  食事後も鳥の姿を探すのが大変でした。マヒワが法木の畑付近にいましたが、霧の中で鮮明には写りませんでした。法木の畑の突き当りではモズがいましたが霧でよくわかりません。アカモズのように見えました。ブッポウソウの姿も見えましたが、すぐに飛んでしまいました。霧はどんどんひどくなってきました。鳥見は困難と考え早々に宿に引き上げました。

  船は欠航だと思っていましたが、とんぼ返りで出航しました。明日も天気はさらに悪くなりそうです、船も欠航しそうです。食事後、宿のご夫妻と島の生活についていろいろ話を聞きました。昨日行った小物忌神社は鳥海山にある大物忌神社と対をなして作られたようです。島には旅館のある勝浦と学校がある中村、もう一つの漁港がある法木の3つの集落があります。勝浦集落は本間さんが多いようです。法木集落は斎藤さんが多いとのことです。法木集落から他の集落に行くには山を越えなくてはいけなく、車に乗れない高齢者には大変なようです。しかし、その坂を歩行器を押しながら歩いている高齢者を何回も見つけました。島の生活の大変さを垣間見ました。この島は佐渡島や、粟島との交流が昔からあるそうです。本間さんもそちらから来たようです。ちなみに中央旅館も本間さんです。酒田には本間家の旧家も残っています。本間ゴルフもこの家が始めたと聞いています。

  

   4日目(5月18日)

  今日は朝から雨です。鳥見は難しそうです。船は明日は欠航確実といわれ、今日は出航の可能性があると聞き、出れば今日の船で帰ろうと思っていました。しかし、船は出ませんでした。日曜日に帰るしか選択肢はなさそうです。

  朝食に赤飯が出ました。島の神社のお祭りだそうです。昔のお祭りは盛大だったようです。酒田から神主さんが来て、各集落を回るそうです。午後2時からということで雨が少し小やみになったので見に行きました。のぼりが立っていましたが、さみしいものでした。雨はあまり降りそうもないので、二の畑に上がってみようということになりました。鳥はやはりいませんでした。そして、間が悪く、間もなく雷を伴う雨が降り出しました。なかなか止みそうもなく、下に降りる階段で降りようとしたところ、雨が滝のようになって流れていて歩くどころではありません。やむを得ず宿に連絡して車で迎えに来てもらいました。ずぶぬれになってしまいました。

  今日の宿泊者も4人でした。日曜日まで同じメンバーになりそうです。

 

   5日目(5月19日)

  昨夜は雨が降り続き、強風も吹きました。明け方まで雨と風があったため、朝の鳥見はやめるつもりでゆっくりしていました。ところが、宿の奥さんが起こしに来ました。イワミセキレイが出たという情報が入った来たようです。急いで現場に向かいます。場所は校庭です。見つけたのは長逗留のSkさんです。飛んでいないのでまた出てくるのではないかということでした。期待して待ちましたが、結局出てくれませんでした。キセキレイが飛びましたが、ダメでした。猫がウミネコを捕まえて食べていました。食事をしてまた出直しすることにしました。

 朝食をとって、再び校庭に移動します。しかしイワミセキレイは現れませんでした。他の場所を探すしかありません。ヘリポートに向かいました。途中、SkさんとTkさんが双眼鏡をのぞいています。電線にアカアシチョウゲンボウが止まっていました。昨日の嵐の中飛んできたようで、羽が雨でびっしょり濡れていました。他の方にも連絡をしてゆっくり写真を撮ることができました。2014年の5月にこの飛島で見た以来です。電線どまりで、びしょ濡れの姿ですが楽しい時間でした。

 イワミセキレイは結局見つかりませんでした。この日新たに見つかったのは、エゾビタキサメビタキでした。新たに入ってきた鳥のようでした。また、アマサギが10羽程度に増えていました。しかし、もう渡りのピークは過ぎたのか鳥の数は少なかったです。この日はイワミセキレイという目標があったので各所をぐるぐる回りました。普段行かない脇道も行きました。鳥を見ることはできませんでしたが、新しい畑などを見つけることができました。

  夜はこの日も4人でした。食事も魚たっぷりのおいしい食事でした。

 

  6日目(5月20日)

  最終日です。朝から回りましたが、鳥はほとんどいませんでした。鳴き声ばかりのカラスバトを久しぶりに見ることができました。船は11時15分出航ですので、10時半過ぎには港に行きました。鳥見の人は今日明日で、ほとんどいなくなりそうです。今春の鳥見のシーズンは終わりです。

  酒田ではおまつりが行われていました。駐車場はどこもいっぱいでした。こういう日は特別で、普段は駅前もさびれているようです。地方都市はどこも似たりよったりです。食事をするところも見つけるのが大変でした。ラーメンを食べました。

 帰りは新潟経由で帰ることにしました。羽越線の車窓を楽しむことができました。上越新幹線もガラガラでした。7時半に東京に帰ることができました。

  今回の遠征は1週間近いものになりましたが、成果はあまり上がりませんでした。今年の渡りはいつもより早かったためもありますが、もう少し早くいかないということが分かりました。  

  同行したMtさんにはいろいろお世話になりました。